尾てい骨骨折は歩けるの?

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ここでは、「尾てい骨骨折は歩けるのか」
についてお話します。

 

尾てい骨は骨盤をつくる骨の一部です。

 

尻もちをついたときや、
強くぶつけたときなど、
尾てい骨はすぐに骨折してしまいます。

 

骨折と聞くと、日常生活はどうなるのか
不安に思うかたが多いでしょう。

 

今回は、尾てい骨を骨折した場合、
歩くことができるのかどうか
ご紹介します。

 

尾てい骨の役割とは?

 

そもそも尾てい骨には
どのような働きがあるのでしょうか。

 

尾てい骨とはお尻の一番下あたりに
ある骨で、しっぽの名残である
といわれています。

 

4足歩行をする動物のしっぽには、
バランスを保つ働きがあります。

 

人間も遠い昔は4足歩行を
していましたから、当時は尾骨が
バランスをとる役割をになっていました。

 

しかし、2足歩行となった
現在の人間にとっては

 

しっぽは不要となったため、
尾てい骨は長さは短く、
太さは細く退化して今の形となります。

 

そのため、現在は尾てい骨に
バランスをとる役割はありません。

 

しかし、尾てい骨には骨盤底筋群
という、腹圧をかけるときに働く
重要な筋肉がくっついています。

 

そのため、尾てい骨が骨折したり、
湾曲してしまったりすると、

 

腹圧をかけることが難しくなったり、
強い痛みを発症したりします。

 

尾てい骨を骨折したら歩けなくなるのか?

 

尾てい骨は歩行の動作とは
直接関係はありません。

 

尾てい骨にくっついている
骨盤底筋群には

 

・内臓を支える役割
・排尿、排便、月経のコントロール
・肋骨と骨盤の間を守る役割

 

の主に3つの役割があります。

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つまり、尾てい骨は機能的には
歩行とは関係ないのです。

 

しかし、尾てい骨の周りには神経が多く、
骨折すると激しい痛みがあります。

 

座っていても痛い、
立っていても痛い、

 

もちろん普通通りに歩くことは
難しいくらいの痛みが発生してしまいます。

 

さらに、尾てい骨を骨折した場合の
治療の一環として
安静指示が出されます。

 

尾てい骨骨折の治療は、
手術などをせずに自然治癒するのを
待つ場合が多いです。

 

安静にして、正しい形で尾てい骨が
元通りにくっつくのを
待たなくてはいけません。

 

入院はせずに自宅での
療養となることが多いです。

 

トイレに行くときなど、
必要最低限の用事は歩いてもよいですが
そのほかは安静臥床となります。

 

そのため、

 

「尾てい骨骨折をすると歩けない」

 

というのが正しい表現ではなく

 

「尾てい骨骨折をしたらむやみに
歩かず安静にしていた方がよい」

 

というのが正しい表現です。

 

強い痛みがあるので、無理に
歩こうと思う方はいないと思いますが、

 

医師の指示に従って安静にしていた方が、
早く治ります。

 

尾てい骨骨折の場合、
痛み止めの内服薬が処方されます。

 

その用量・用法をまもり、
しっかりと安静にしていれば、
尾てい骨は元通りに自然に治ります。

 

このように、尾てい骨が骨折して
正常に歩けなくなる理由は
強い痛みによる運動制限です。

 

大腿骨骨折などのように機能的に
歩けなくなるわけではありません。

 

自然治癒するとはいえ、
きれいにくっつかないと、

 

周囲の組織が圧迫されて
さらに痛みが増強することもありますので、

 

尾てい骨に異常な痛みがあるときには
きちんと受診するようにしましょう。

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