尾てい骨強打で吐き気を催す時とは?

スポンサーリンク

ここでは、「尾てい骨強打で吐き気を催す時」
についてお話します。

 

尾てい骨を強打した時には、
痛みの他に様々な症状が現れます。

 

今回は尾てい骨を強打した時に、
吐き気がでる場合についてご紹介します。

 

どうして尾てい骨を強打すると
吐き気がでるの?

 

一般的に吐き気の原因は、
胃腸炎などの感染症を
思い浮かべる方が多いでしょう。

 

しかし、吐き気の原因は
感染症だけではありません。

 

胃腸のトラブルだけではなく、
脳のトラブルが吐き気を
引き起こしている場合もあります。

 

尾てい骨を強打した時に起こる
吐き気は、どちらも考えられます。

 

・胃腸が原因となる場合

 

尾てい骨を強打するとき、
尾てい骨から全身に衝撃が伝わっていきます。

 

体の下から上へと伝わる衝撃は、
当然胃腸も通ります。

 

胃や腸に衝撃が加わると
臓器が大きく振動することにより
吐き気を催します。

 

強打したのが胃腸ではなく、
尾てい骨でもその衝撃が
伝われば吐き気が起きる可能性があるのです。

 

・脳が原因となる場合

 

尾てい骨強打で恐ろしいのが、
髄液の漏れです。

 

尾てい骨は神経や髄液の
通り道である椎骨の末端に当たります。

 

髄液とは脳脊髄液とも呼ばれ、
脳や脊髄の表面を覆う細胞外液です。

 

脳や脊髄を守る役割だけではなく、
代謝した老廃物の排出も担っています。

 

脳でつくられて
脊髄中心管を通り循環しています。

 

前述したように、
尾てい骨は脊椎の末端であり、

 

髄液が通る道が
きわめて近くにあります。

 

尾てい骨を強打して衝撃が加わると、
脊髄に衝撃が伝わり、

 

髄液が通る管の周囲の膜を
傷つけてしまうことがあります。

 

髄液は一定の圧で循環しています。

 

髄液が通る管の膜が傷つくと、
髄液が漏れ出して髄液の
圧が下がってしまいます。

 

急激な圧の変化によって
吐き気が引き起こされてしまいます。

 

このような状態を

 

「脳脊髄圧減少症」

スポンサーリンク

と呼びます。

 

脳脊髄圧減少症は尾てい骨の
強打だけではなく、

 

腰の強打や交通事故などによる
むちうちなどの際にも
よく見られる状態です。

 

尾てい骨強打で
吐き気があるときの治療法

 

吐き気がほどなく収まれば
問題ないとされることが多いですが、

 

時間の経過とともに吐き気が
増強したり、頭痛を伴う場合には
受診が必要です。

 

吐き気の主な原因は2つでしたが、
自分で原因を特定するのは

 

難しいのでとりえず
整形外科を受診しましょう。

 

整形外科で尾てい骨を
強打したことを伝え、

 

「痛みの他にも吐き気がある」

 

ということをきちんと医師に伝えましょう。

 

必要な検査が行われていきます。

 

・胃腸が原因の場合

 

胃腸が原因の場合には安静に
していることで吐き気が治まる場合が
ほとんどです。

 

重症化することはほとんどないでしょう。

 

・脳が原因の場合

 

脊髄液が漏れている場合には
脳神経外科の受診が必要なときがあります。

 

安静にしていれば膜が修復し、
すぐに治癒するという場合もあります。

 

しかし、吐き気や頭痛が
増強する場合や髄液の漏れが
止まらない場合には治療が必要です。

 

穴が開いている部分を特定して、
その穴を修復する
という内容の治療になります。

 

ブラットパッチ療法と呼ばれ、
名前の通り血液で穴をふさぐ
という方法です。

 

血液を少量流し込み、
血液の凝固を利用して穴をふさぎます。

 

しかし、この治療法は
保険適用外であるため、

 

治療費が高くなってしまうことが
デメリットの一つです。

 

しかし、予後は非常に良好です。

 

このように、尾てい骨を強打した
場合でも吐き気を
催してしまうことはあります。

 

吐き気を催すということは
余程強い衝撃があったということですので
放置するのは危険です。

 

早めに整形外科を受診しましょう。

スポンサーリンク